脱炭素な発電+省エネな暮らしの提案で、CO2削減へ
川口 彰久さん
北海道電力株式会社販売推進部 リビング営業グループリーダー 1967年,旭川市生まれ。1986年 北海道電力株式会社に入社。
入社以降、営業職場の現業機関、総合エネルギー事業部、販売推進部内の複数の組織を経験し、2023年7月より現職。
川口 彰久さん
北海道電力株式会社国では法律に基づいて、中長期的なエネルギーのあり方を定める「エネルギー基本計画」を3年に1度見直し、策定しています。計画の中には、将来のエネルギー需要の見通しや、再生可能エネルギー(以下「再エネ」という)の現状と取組の方向性なども盛り込まれています。エネルギー政策の基本には、安全性(Safety)を大前提に、安定供給(Energy Security)、経済効率性(Economic Efficiency)、環境への適合(Environment)を図るという「S+3Eの原則」があり、北海道電力でもS+3Eをバランスよく取ることを念頭に、再エネを含めた電源の組み合わせを目指しています。
電力事業では、電気を使う量と発電する量の一致が重要になります。両者のバランスが崩れ、例えば使う量に対して発電する量が不足した場合は、いわゆるブラックアウトの状態になってしまいます。
太陽光や風力などの再エネは、お日様が照った・照らない、風が吹いた・止んだなどで小刻みに発電量が変動しますので、必要な電気の量(需要)と発電量(供給)のバランスが崩れないように調整役として必要になってくるのが、出力をコントロールしやすい火力発電所です。一方で、火力発電は化石燃料を主に使用していることから、水素・アンモニア*1の燃焼やCCUS*2の活用により長期的に「発電部門からのCO2排出ゼロ」を目指しています。
*1 窒素と水素で構成された無機化合物 *2 「Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage」の略で、日本語では「二酸化炭素回収・有効利用・貯留」技術という。火力発電所などから排出されたCO2を分離して集め、地中深くに貯留し、なおかつ、この分離・貯留したCO2を利用しようという技術
CO2削減に向けては、発電側の脱炭素化と併せて、電気を使う側の省エネも重要になってきます。ほくでんグループではご家庭向けとして、最先端の機器による「スマート電化」をおすすめしています。スマート電化とは、空気中の熱を利用したヒートポンプの温水暖房やエアコン暖房、あるいは家全体に温風・冷風を回す全館空調を採用し、給湯にはエコキュート(ヒートポンプ利用の給湯機)、キッチンにはIHクッキングヒーターを用いたオール電化のカタチです。
スマート電化をより有効に活用できるサービス、補助金が用意された設備交換などもあります。
太陽光発電システムを初期費用なしで設置・利用できるサービスです。月々の支払いも「ふらっと(定額)」で、故障時もメンテナンス費用は不要。停電時も日照があれば電気が使え、蓄電池を用意すれば貯めた電気を使うことができます。さらに、10年のサービス期間終了後は機器が無償で譲渡されます。
「ふらっとソーラー」は、つくった電気を暖冷房や給湯を含めて有効に消費できるスマート電化とセットで利用するのがおすすめです。
太陽光発電システムの導入以外にも、再エネ由来の電力を購入することで再エネ導入ができます。
ほくでんでは、法人のお客さまの環境への取組をお手伝いする料金プランとして、「カーボンFプラン」をご用意しています。当社の電気をご使用のお客さまが、オプションとしてカーボンFプランにご加入いただくことにより、CO2排出量を実質的にゼロにすることができるプランです。
かつてのオール電化機器はヒーター式といって、給湯は電気温水器、暖房は蓄熱暖房器や電気ボイラーでした。これらを、省エネ性が高く電気料金が抑えられるスマート電化機器、給湯はエコキュート、暖房はヒートポンプ温水暖房や寒冷地仕様のエアコンに切り替える「エコ替え」をおすすめしています。ほくでんでは2024年度に続き2025年度も、独自の補助金によるサポートを実施予定で、国の「給湯省エネ事業」*3の補助金も併せての利用が可能です。
「エコ替え」にはリースサービスによる方法もあります。「スマート電化リース」といって、初期費用はもちろんゼロ円で、リース料金には工事費も含まれ、10年後には無償で譲渡します。
住宅や建物は寿命が長く、電化機器などの設備も一度採用すると長い間使われることになります。新築時に省エネな機器を選ぶのはもちろん、電気温水器などはリースであってもエコキュートに切り替えた方が電気料金は安くなり、CO2排出量の削減につながるので、検討してみてはいかがでしょう。
再エネなどによる発電(電気をつくる側)と省エネな暮らし方(電気を使う側)の両面から進める必要がある脱炭素化。家の建て替えや新築、暖房・給湯機器の交換などのタイミングで、エネルギーの使い方を見直してみませんか。
*3 https://kyutou-shoene2025.meti.go.jp